アレルギー疾患指導に興味をもったきっかけ
みなさん、はじめまして乳井美和子と申します。
これまで食物アレルギーをはじめとするアレルギー疾患の患者様の栄養指導や生活指導を中心に行ってきました。アレルギー分野に興味をもったきっかけは、乳幼児期によく遊んでいた私の従妹がアトピー性皮膚炎と食物アレルギーのため、伯母がスキンケアと食事作りを仕事の合間に勉強し、周囲のサポートで改善していく姿を見ていたことがきっかけの1つになります。アレルギーの世界に一歩踏み入れると、複雑で奥が深い分野の中で、患者さん達の症状が改善し食べられる喜びを分かち合えるやりがいに魅力を感じ、10年以上関わっております。
こちらのコラムを読んでいるみなさん、または周囲にアレルギー症状で困っている方はおられますか。おそらく、国民病ともいわれている花粉症、アトピー性皮膚炎、喘息、食物アレルギー等の疾患で治療されている方が多いのではないでしょうか。
ひと昔前までは、食物アレルギーは小児のアレルギー疾患というイメージが強かったと思いますが、近年では成人期に入ってから食物アレルギーを発症するケースも増えてきました。さらに、成人期の食物アレルギーでは、小児食物アレルギーではあまり目にする機会のなかったアレルゲンも報告されています。
食品のみによるアレルギー症状誘発のみではなく、学童期以降では運動が加わることでアレルギー症状が出てくるケースもあります。このようにアレルギー疾患は、症状も悩みも年齢やアレルゲンなどによっても大きく変わってきますが、成人期に入ってから食物アレルギーを発症した後は長年食べていた食品が突然食べられなくなったショックと戸惑いでご相談頂くこともあります。
また、一方で医師より除去品目に指定されていない食品をアレルギー発症の怖さから、食べられる食品の摂取を控えている方、どこまで摂取したら摂取したら良いのかわからず過度に除去されて栄養バランスが崩れている方などからもご相談を頂くこともありました。
アレルギー疾患と環境要因との関連
さらに、近年では大気汚染関連疾患と栄養に関する研究報告が発表されるようになりました。私達が暮らす地球環境はこの四半世紀大きく変化してきており、環境汚染が起因となる疾患も増えてきています。複数の研究報告では、特定の栄養素が充足されることで大気汚染疾患由来の症状を軽減させる傾向があるとも報告されています。
何歳になっても美味しく食べて、十分に眠れる心地よい生命の営みが幸福感に導くのではないかと思います。私は10代の頃は虚弱体質であり、さらには見聞きしたダイエットを自己流に行い食事量も減らして不調が続いたこともあり、食事内容を改善していくことで体調が上向きになっていったことも経験しています。地球環境も大きく変化している中で、これまでの様々な経験を活かしアレルギー疾患の方もアレルギー疾患ではない方も食環境を通して少しでもさらに快適に生きていくヒントを皆様と共有させて頂けたら幸いです。
どうぞよろしくお願い致します。
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