朝食は、1日の活動のエネルギー源となるだけでなく、生活習慣病予防、加齢による筋肉量の低下抑制、そして更年期の肥満予防にとっても非常に重要な役割を担っています。しかし、「忙しくて時間がない」「何をどう組み合わせたら良いか分からない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、「主食」「主菜」「副菜」の3つを揃えることを基本に、簡単に実践できるバランスの取れた朝食の献立作りをご紹介します。
バランスの取れた朝食の献立とは
1. 主食:エネルギー源をしっかり摂る
主食は、脳や体のエネルギー源となる炭水化物を供給します。白いご飯やパンだけでなく、全粒粉パンや玄米、雑穀米などを取り入れることで、食物繊維やビタミン、ミネラルをより多く摂取できます。これらは血糖値の急激な上昇を抑え、生活習慣病予防にもつながります。
- 簡単ポイント
- 前日の夕食で少し多めに炊いておいたご飯や、冷凍保存しておいたパンを活用しましょう。
2. 主菜:たんぱく質で体を作る
主菜は、筋肉や骨、血液など体を作るもととなるたんぱく質を補給します。加齢による筋肉量の低下(サルコペニア)を予防するためには、特に意識して摂りたい栄養素です。
- おすすめ食材と簡単調理法
- 卵: ゆで卵、目玉焼き、卵焼きなど、手軽に調理できます。
- ヨーグルト: 無糖ヨーグルトを選び、果物やナッツを加えると、手軽にたんぱく質と乳酸菌が摂れます。
- 納豆: パックを開けてご飯にかけるだけ。発酵食品で腸内環境も整えます。
- ツナ缶(水煮): 野菜と和えたり、パンにはさんだり。
- 簡単ポイント
- 前日の残り物で、肉や魚を使ったおかずがあれば、それを活用するのも良いでしょう。
3. 副菜:ビタミン・ミネラル・食物繊維をプラス
副菜は、体の調子を整えるビタミン、ミネラル、そして腸内環境を整える食物繊維を補給します。これらは、生活習慣病予防や更年期の肥満予防に欠かせません。
- おすすめ食材と簡単調理法
- 野菜: 生野菜サラダはもちろん、電子レンジで加熱した温野菜もおすすめです。ほうれん草やブロッコリーなど、冷凍野菜も便利です。
- きのこ類: 食物繊維が豊富で低カロリー。味噌汁の具にしたり、炒め物に加えたり。
- 海藻類: わかめやのり、ひじきなど。味噌汁の具や和え物に。
- 簡単ポイント
- 前日に多めに作っておいたサラダや、常備菜を活用すると、朝の準備がぐっと楽になります。冷凍の野菜や乾物も便利です。
献立例
これらの基本を踏まえて、いくつか簡単な献立例をご紹介します。
- 和食の例
- 主食:玄米ご飯
- 主菜:納豆、卵焼き
- 副菜:わかめと豆腐の味噌汁(野菜やきのこを追加)、ほうれん草のおひたし(作り置き)
- 洋食の例
- 主食:全粒粉パン
- 主菜:ゆで卵、無糖ヨーグルト(フルーツ、ナッツ添え)
- 副菜:ミニトマトとレタスのサラダ(市販のドレッシングでOK)
健康的な朝食を続けるためのアドバイス
- 前日の準備を大切に
- 作り置きや下ごしらえをしておくと、朝の負担が減ります。
- 完璧を目指さない
- 毎日完璧な献立でなくても大丈夫です。できる範囲で、少しずつ取り入れていきましょう。
- 無理なく続ける工夫を
- 好きな食材を取り入れたり、時には市販品を上手に活用したりと、ご自身に合った方法を見つけてください。
私の朝食を紹介
基本はお腹持ちの良いご飯食にしています。5分づき米に十五穀米やもち麦を入れて、朝に鍋で1日分を炊きます。
それに具だくさん味噌汁。だしパックで出汁を取り、魚の切り身や肉類、卵などたんぱく質の多い食材、季節の野菜を2〜3種類、海藻、きのこを入れます。朝はできる限り魚を入れるようにし、時には価格の安い魚のアラや缶詰も使います。さらにカルシウムを補うためにあみえびを入れたり、亜鉛を補うために貝類(あさりなど)を入れることもあります。塩鮭を使い味噌の量で塩分を調整することも。
プラス納豆。ねぎやしそといった薬味を入れることもありますが、朝は忙しいので納豆のパック内で調味料と混ぜ、そのまま食卓に出すこともあります。
味付けを変えることもありますが、パターン化してしまうと準備が楽ですし、食材が日によって変わるので飽きることはありません。
使う調理器具や食器が少ないことで、後片付けも簡単です。

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