〜生活リズムと食事の関係〜
現代人の生活は多様化し、朝型・夜型の生活スタイルが混在しています。特に夜型の人は、夕食時間が遅くなりがちで、これが肥満や生活習慣病のリスクを高める要因となることが明らかになっています。
なぜ「夕食が遅い」と太りやすいのか?
遅い時間の食事が体重増加につながる主な理由は、以下の3点です。
① エネルギー消費が低下する時間帯に食べる
人間の体は、日中に活動し、夜間は休息するように設計されています。夜遅くに食事を摂ると、摂取したエネルギーが消費されにくく、脂肪として蓄積されやすくなります。
② 日内リズム(体内時計)の乱れ
遅い夕食は、体内時計を乱し、ホルモン分泌や代謝に悪影響を与えます。特に、インスリン感受性が低下し、血糖値が上がりやすくなる傾向があります。
③ 翌朝の食欲低下 → 朝食欠食 → 代謝低下
夜遅くに食べると、翌朝の空腹感が減り、朝食を抜きがちになります。これが1日の代謝を下げ、太りやすい体質を作ってしまいます。
夕食時間と肥満リスクの関係

※出典:農林水産省「夜遅く食事をとるときは」
「遅い夕食」への対策
課題 | 対策 | 食材例 |
遅い時間に空腹 | 夕方に軽食を摂る | おにぎり、ゆで卵、ナッツ |
夜遅くの高脂肪食 | 消化の良い軽食に切り替える | 野菜スープ、豆腐、温野菜 |
翌朝の食欲低下 | 朝食を軽めでも摂る | バナナ、ヨーグルト、味噌汁 |
夕食が遅くなる人へのアドバイス
- 夕食はできれば19時までに。難しい場合は夕方に「分食」がおすすめ。
- 夕方に軽く食べて、夜は控えめに。油脂や主食を控えめにし、野菜中心に。
- 夕食後、就寝前にストレッチなど少しでも体を動かし代謝アップ。
- 翌朝は必ず朝食を摂ることで代謝リズムを回復し、インスリン感受性を高め、脂肪蓄積を防ぐ。
- 休日だけでも早めの夕食で日内リズムをリセット。
まとめ
夕食の時間は、単なる「食事のタイミング」ではなく、体の代謝やホルモン分泌に深く関わる重要な要素です。朝型・夜型に関わらず、「何を」「いつ」「どれだけ」食べるかを意識することで、太りにくく、健康的な体を維持することができます。交代勤務など不規則な勤務体制の人も、参考にしてくださいね。
参考文献
農林水産省「夜遅く食事をとるときは」
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