庭のすももが実る季節
私の両親は、山梨県の塩山に小さな家を構えました。
庭には、すももの木を二本植えました。
すももでは有名な大石早生(おおいしわせ)、その実を受粉させるためにもう1本の受粉のための木が植えられていました。
ももくり3年柿8年…という言葉の通り数年後から多くの実がなり
両親を喜ばせてきました。
10年以上前に運転を“卒業”させて以降、
この庭のすももは実のなる時期だけその収穫のために私が立ち寄るようになりました。
今回、大石早生は朽ちてきたようでほとんど実をつけず、奥の受粉樹おそらくビューティハリウッドという
中まで真っ赤になる種類はたくさん実りました。
今だ!収穫は時間との勝負
すももは熟れ始めると早いのです。
5日前に見た時はまだ青梅のようでした。

曇りがちな数日を挟み、特に日射量が多いような天気でもなかったというのに
今回行ったら全体が赤くなりもう収穫時期でした。

一つ食べてみると…受粉樹ですが生食でも十分おいしい。
収穫時期です。
収穫のときに気づいたこと
今回、屋根の上まで伸びた枝を見ながら、「冬に剪定したのに、どうしてこんなに上へ伸びるんだろう」と気になって調べてみました。
すると、勢いよく真上に伸びる「徒長枝(とちょうし)」は、そのままでは花芽がつきにくいそうです。
ひもなどで横方向へ誘引すると樹勢が落ち着き、実をつけやすくなるのだとか。
桃や梨、りんご、ぶどうなど、多くの果樹で行われている方法だそうです。
そう言われてみると、勝沼のぶどう棚も、一宮の桃畑も、枝はみな横へ広がっています。
収穫しやすくするためだけだと思っていた、あの景色にはちゃんと理由があったのです。

母と姉が楽しめるように
この実ったすももの実をとることは今年91歳の母の大きな楽しみです。
ふだん傍で母のサポートをしている姉にとっても忙しい日常の息抜きのひととき。
私の役割はふたりが楽しむ環境を整え
手の届かない場所の実を収穫、加工することです。
母や姉が立ったままとれるものはそのままにし、
屋根の上へと枝を伸ばし実をつけたものや
脚立の上の方まで上がらないととれないような上の実をとるようにしました。
1時間あまりでとれるだけ取りました。

母や姉は、この受粉樹の実でつくったジャムも楽しみにしています。
収穫したすももを積み込み、その日のうちに八ヶ岳へ向かいました。
姉には、週末にダブルで来る台風が過ぎたら、母を連れて来たら?と伝えておきました。
9.5kgのすももを前に
そんな上の方からよせ集めたすももでも計量したら9.5㎏もありました。

そのうち約半分だけ煮てジャムに。
用意していたジャム瓶の減りをみてこれだけにしました。
作ってから瓶がない、となると買いに行くのにまたひと仕事となる場所。
作業を進めながら、瓶の残りを見て「どこまで作れるか」を読んでいきます。
もっと瓶を持ってくればよかったです、そこは反省点。

仕分けをする際に色の浅いものは生食用にとっておき、八ヶ岳のお隣さんにもおすそ分け。
すももジャムを作る(作りやすい分量)
(材料)
・すもも 正味1㎏
・上白糖 (すももの40~60%)500gくらい
(作り方)
・すももは洗い小枝はとる。(虫食いなどはここで外す)
・鍋にすももと砂糖半分を入れてしばらく置く。
・弱めの中火くらいで加熱をし、木べらで混ぜながら煮溶かす。
・煮溶けてきたら、種をとる。(このころから鍋に水かぬるま湯と瓶を入れて煮沸を始める。沸騰から8~10分。ふたは最後の1分だけ入れる↓に別途書きます)
・残りの砂糖をすべて入れて溶かし好みの濃度に煮詰める。
・ジャムが熱いうちに瓶に入れて蓋をし自然放冷させ出来上がり。
〈瓶の煮沸〉
瓶とふたは煮沸消毒してから使用します。
瓶は沸騰後8〜10分ほど、ふたは最後の1分ほど入れれば十分です。
山梨のすももは旬のリレーで楽しめる

すももは桃に煮ていて酸っぱいので「酢桃」と呼ばれるようになったそうです。
生産量は山梨県がダントツのトップで全国シェアの35%を占めます。
6月中旬から7月上旬は高級品種の「大石早生」や「ソルダム」
7月中旬から8月上旬に「貴陽」
8月上旬から9月に晩生種の「太陽」「秋姫」
参考:「旬の食材百科 すもも/プラム 旬の時期や主な産地と生産量より」
8月以降にすももが店頭にあると「え?今あるの??」
と驚くかもしれませんが9月まですももが出てきます。最も遅い時期のすももは10月まで。こう見るとかなり長い期間楽しめます。
すもも好きなら
ぜひ生のすももを味わってください!
一度に消費しきれない場合はソースやジャムにしておき、ヨーグルトにどうぞ。
このジャムは、合宿でもヨーグルトやデザートに使います。


「今年もすももの季節ですね」
そんな会話が生まれるのも、この時期ならではの楽しみです。
勝沼のぶどう棚も、一宮の桃畑も、これまで何気なく眺めてきた景色でした。
でも、その樹形に理由があると知ると、同じ景色でも少し違って見えてきます。
旬を味わう楽しみは、食べることだけではなく、そんな気づきにもあるのかもしれません。