50代になると気になる「健康診断の数値」
50代になると、「健康診断の結果が気になる」「数値が悪いと言われて不安」という方も多いのではないでしょうか?
コレステロール、血糖値、貧血、腎機能、肝臓…これらの数値は、すべて私たちの生活習慣と密接に関わっているのです。
数値が悪かった場合、まずは医師と相談のうえ、必要な薬を使うことが大切です。ただし、「その後、数値が安定したのは薬のおかげ」とすべてを薬に任せきりにしてしまうと、一生、薬から離れられなくなる可能性もあります。
実際には、日々の食事・運動・睡眠を見直すことで、数値が改善し、健康な体を取り戻せるケースも少なくありません。
「薬に頼らずに健康な毎日を送りたい」
そう思う50代女性が、今すぐできることをまとめました。
コレステロールを整えるためにできること
良質な脂質を摂る
・青魚(さば、いわし、さんま)→EPA・DHAが豊富
・オリーブオイル・ナッツ→不飽和脂肪酸でコレステロール値を整える
食物繊維をしっかり摂る
・野菜・海藻・きのこ・豆類を毎食とる→ 余分なコレステロールを排出
運動でHDLコレステロール(善玉)を増やす
・ウォーキングやジョギングなど、適度な有酸素運動が効果的
血糖値を安定させるためにできること
食事の順番を意識する
・野菜 → タンパク質 → 炭水化物の順で食べると、血糖値の急上昇を防ぎます
食後30分~1時間以内に体を動かす
・ウォーキングなど軽めに体を動かすことで血糖値スパイクを防ぎます
睡眠をしっかり取る
・睡眠不足はインスリンの働きを悪化させるため、6~7時間はしっかり眠りましょう
貧血予防のためにできること
鉄分を意識した食事
・ヘム鉄(吸収率が良いもの):レバー、赤身肉、まぐろ、かつお
・非ヘム鉄(吸収率があまり良くないもの):ほうれん草、小松菜、大豆製品、ひじき
・ビタミンCと一緒に摂ると吸収率アップ(例:レモン+ほうれん草)
タンパク質をしっかり摂る
・赤血球の材料になるため、肉・魚・卵・豆類をバランスよくとる
軽い運動を習慣に
・血流が良くなり、酸素を全身に届ける効果あり(ウォーキングやストレッチを習慣に)
腎臓を守るためにできること
水分をしっかり摂る
・腎臓の働きを助けるために、1.5~2Lの水分をこまめに摂る
※カフェインやアルコールの摂りすぎには注意
たんぱく質の摂りすぎに注意
・プロテインや肉の摂りすぎは腎臓に負担がかかることも→魚や大豆製品と、たんぱく質源のバランスをとる
塩分を控えめに
・塩分の摂りすぎは腎臓に負担をかける→目標は1日6g以下
肝臓を健康に保つためにできること
お酒は適量を守る
・「休肝日」を週2~3日設けて、肝臓を休ませましょう
脂っこい食事や加工食品を控える
・肝臓は脂肪を処理する臓器です。負担を軽減するため、揚げ物・スナック・加工食品は控えめに
適度な運動を取り入れる
・ウォーキング、ヨガ、軽い筋トレで脂肪を燃焼させ、脂肪肝のリスクを予防しましょう
まとめ:薬に頼らない生活を目指して
「薬を飲み続けるのは不安…」「健康診断の数値が気になる」
そんなふうに思うなら、今日からできることを始めてみましょう。
今日からできる5つのこと
①毎日の食事を少しずつ改善
・「何を食べないか」より「何をプラスするか」を意識
・野菜・たんぱく質・良質な脂質をバランスよく
②無理のない運動を続ける
・ウォーキングやストレッチを日常に取り入れる
・家事などで無理なく体を動かす
③睡眠を大切にする
・1日6~7時間の睡眠をとることろでホルモンバランスが整い、血糖値や血圧が安定
・寝る前にはスマホやテレビを控え、リラックスする時間を作る
④ストレスをためすぎない
・ストレス過多は、血糖値、血圧、コレステロールにも影響
・深呼吸や軽いストレッチで心を整える
⑤医師と相談しながら薬を減らす工夫を
いきなり薬をやめるのではなく、少しずつ改善を。自己判断は禁物です。数値の改善とともに医師と相談して、薬を減らしていきましょう。
毎日の積み重ねが、未来の自分を守る力になります。一気に変えなくても大丈夫。ほんの少しの「意識」と「行動」で、体はちゃんと応えてくれます。
今日からできること、ひとつずつ。あなたの健康を、あなた自身で守っていきましょう。
【文・飯田みさ代/監修:管理栄養士・今井久美】
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