食事

ジュニアアスリートを応援!運動の秋、食欲の秋、両方を味方にするスポーツ栄養

日中は暑い日が続きますが、夕方になると秋の風が気持ちよく、体を動かすのにぴったりの季節になりました。食卓にも秋の味覚が並び、自然とカラダを調えたい気持ちになります。そんな秋の真ん中、本日10月13日は『スポーツの日』です。運動と食のバランスを整えて、ジュニアアスリートを応援する秋にしましょう。

1.涼しくなると、エネルギー消費はむしろ増える

「運動の秋」「食欲の秋」といわれるように、この時期は体を動かすのも、食べるのも気持ちが良い季節です。ジュニアアスリートにとっては、練習や試合が増え、成長やカラダ作りにとっても大切な時期。

実は気温が下がると、体温を36~37℃前後に保つための熱の産生が増えやすくなるため、安静時に消費するエネルギー(基礎代謝)が相対的に上がりやすくなります。

秋は「動きやすさ」&「体温維持」で総エネルギー消費量が増えやすくなります。主食(炭水化物)をしっかりとり集中力を保ちながら運動をこなしましょう!運動前は炭水化物中心のおにぎりやお団子がおすすめです。

2.スポーツ栄養の基本は「主食・主菜・副菜」に果物と牛乳・乳製品

秋にこそ改めて伝えたいのがアスリートの食事の基本形「①主食②主菜③副菜④果物⑤牛乳・乳製品」です。この5つを揃えることは、日本スポーツ協会『アスリートのための栄養・食事ガイド』でも推奨されている、最も基本的な考え方です。

では、なぜ秋にこれを取り上げるのか。それは、秋が「動く量が増える季節」であると同時に「夏の疲れを引きづりやすい季節」でもあるからです。気温が下がると、練習や大会が増え、カラダ作りのチャンスが広がる一方で、朝飯の寒暖差や体調変化により、免疫が落ちやすくなります。そんな季節こそ、日々の食事で「カラダの材料と燃料」をしっかり補うことが大切です。

  1. 主食:ごはん・パン・麺類など。体を動かすためのエネルギー源。涼しくなると代謝が上がるため、エネルギー不足を防ぐ役割が大きくなります。
  2. 主菜:肉・魚・卵・大豆など。筋肉の修復や成長を助けるたんぱく質源。試合が増える秋は特に欠かせません。
  3. 副菜:野菜・きのこ・海藻。夏に不足しやすかったビタミンやミネラルを補い、自律神経の乱れを整えます。
  4. 果物ビタミンCは鉄の吸収を助けたり、丈夫な筋肉や骨を作るためのコラーゲンの生成に欠かせません。免疫を保つ働きもあるのでこれからの季節は特に意識したいです。みかんや柿など、秋の果物は旬で栄養価が高いのも魅力。
  5. 牛乳・乳製品:カルシウムと良質なたんぱく質を一度に摂れる優秀な食品。成長期の骨づくりに欠かせません。

秋は「食欲の秋」と言われるように、自然と食べたい気持ちが高まる季節です。
その“食欲”を、カラダ作りのチャンスに変えましょう!

3.秋の旬食材でバランスアップ

秋は旬の食材が豊富で、自然と栄養バランスを整えやすい季節です。
鮭やさんまには良質なたんぱく質と脂質(オメガ3脂肪酸のEPA・DHA)、ビタミンDが含まれ、骨の成長や疲労回復に役立ちます。
さつまいもやかぼちゃには、炭水化物(糖質・食物繊維)がバランスよくとれるのはもちろん、これらに含まれるビタミンCはでんぷんでコーティングされているため加熱しても壊れにくい構造をしています。

旬の食材を使うことで、手間をかけなくても効率よく栄養がとれるのが秋の魅力です。

おすすめのメニューは、
鮭ときのこの炊き込みごはん、具だくさんの味噌汁、そして旬のフルーツヨーグルトなど。
一品で「①主食②主菜③副菜④果物⑤牛乳・乳製品」を組み合わせた献立を意識すると、忙しい日でも続けやすくなります。

食べることは、応援すること。秋のごはんで、子どもの未来を育てましょう。

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尾澤真紀

尾澤真紀

“食べる”を、成長の力に変えるスポーツ栄養士

管理栄養士・スポーツ栄養士。フィットネスクラブ、給食会社、Jリーグクラブでの現場経験を経て、現在はフリーランスとして育成年代アスリートのサポートに力を入れている。自身も高校時代はチアリーダーとして甲子園優勝校を応援した経験があり、食事がパフォーマンスや成長に与える影響を間近で実感。「未来を育てるスポーツごはん」をテーマに、選手はもちろん保護者・指導者へも、現場目線での栄養情報を届けている。講演や栄養講習会、レシピ開発、遺伝子分析を活用した個別サポートなど幅広く活動中。最近は「忙しくてもできる、時短×栄養テク」の発信にも注力し、スポーツに励む子どもたちを支える環境づくりを目指している。

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