こんにちは。
実りの秋も終盤。日中のやわらかな陽ざしとは対照的に、八ヶ岳では朝晩の空気がすっと冷たくなり、初冬が近づいているのを感じます。
この時期に甘みが増しておいしくなるのが さつまいも。
なかでも北杜市明野町で栽培される 「あけの金時」 は、日照時間日本一(年間約2600時間)といわれる地域ならではの太陽の恵みを受けて育つブランドさつまいもです。あけの金時は、小ぶりで繊維が少なく、料理にもお菓子にも使いやすいのが特徴。

皮の赤と中の黄色のコントラストが美しいので、ぜひ 皮ごと調理して色と香りを味わって いただきたい品種です。
今回は、このあけの金時を使った「炊きおこわ」をご紹介します。
あけの金時の炊きおこわ

【材料】(2~3人分)
・さつまいも 1本(約260g)
・米 1合
・もち米 1/2合
・白だし 大さじ2.5~3
・塩 少々
・ごま塩 少々
【作り方】
1.うるち米ともち米を合わせてとぎ、炊飯器の目盛りより少なめに水を入れて浸水させる。(液体調味料を入れるためほんの少し少なくしておく。粉末のだしを使うならは目盛りまで入れてok)
2.さつまいもは皮ごと1.5cm角に切り、ボウルに入れた水でさらす。
3.1の米に白だしを加え、水量が炊飯器の1.5合程度になるよう調整してから、2を水を切り、入れて炊飯する。
4.炊き上がったら軽く混ぜ、塩で味を調える。
5.茶碗に盛り、お好みでごま塩をかけて出来上がり。
あけの金時のおいしさを活かす料理
・焼き芋:甘みとホクホク感がもっとも引き出される定番の食べ方。
・炊き込みご飯・おこわ:繊維が少ないため米との相性がよい。
・天ぷら・大学いも・スイートポテト:甘みが強く、揚げ物・菓子にも適している。
山梨県内の学校給食でも使われているほか、北杜市の老舗和菓子店 「金精軒」 や、アップルパイで人気の 「パイの家エム・ワン」 でも、このあけの金時を使ったお菓子が作られています。
さつまいもの栄養と調理のポイント
さつまいもは 食物繊維 を豊富に含む食材です。
皮つきで100gあたり 2.8g、皮をむいても 2.2g と、どちらでもしっかり摂ることができます。
不溶性食物繊維:便のかさを増す
水溶性食物繊維:糖の吸収を穏やかにし、コレステロール・胆汁酸の排出を促す
(腸内の善玉菌のえさにもなる)
また、意外と多いのが ビタミンC(25mg/100g)。
ビタミンCは加熱で壊れやすいイメージがありますが、さつまいもの場合は でんぷんが守ってくれるため残りやすい のが特徴です。
カリウムも多く含まれ、塩分のとり過ぎが気になる方にもおすすめ。
なお、水にさらす時間が長すぎると水溶性成分が流出するため、浸けるのは 10分程度までに。
今回のような 炊き込みご飯 のように、流出した成分も丸ごと食べる調理法は理にかなっています。
(参考:食品成分表2025/女子栄養大学出版部)

甘さが乗るのは収穫後。今がいちばんおいしい季節
さつまいもは、収穫してすぐよりも 2〜3か月貯蔵したあと に甘みがぐっと増します。
つまりちょうど今がその時期。
あけの金時をはじめ、どのさつまいももおいしさが高まるベストシーズンです。
初冬の澄んだ空気の中で、ほっくり甘いさつまいもを食卓に。
季節の名残を感じながら、ゆっくり味わってみてください。
コメント