食事

2人に1人ががんの時代、50代女性が今できる未来を守る食事と生活習慣

50代に入ると、体の変化に戸惑うことが増えてきます。

「なんだか疲れやすくなった」
「体重が落ちにくくなった」

そんな変化の裏には、ホルモンバランスの乱れや代謝の低下が関係しています。実は、これらの変化が「がんのリスク」とも関わっていることをご存じでしょうか?

今、日本では「2人に1人ががんになる」といわれ、 「3人に1人ががんで亡くなる」時代です。だからこそ、今から始める予防が大切です。

この記事では、50代女性が知っておきたいがんのリスクと、その予防のために今日からできる「食事と生活習慣」について、わかりやすくご紹介します。

知っておきたい―50代女性が特に気をつけたいがん

厚生労働省のデータによると、女性に多いがんは以下のとおりです:

順位がんの種類
1位️大腸がん
2位️肺がん
3位️乳がん
4位️胃がん
5位️子宮がん

特に50代の女性が意識したいのは以下の3つです。

  • 乳がん:閉経後の肥満、アルコール・運動不足がリスクをあげる
  • 大腸がん:食物繊維不足、赤身肉の摂りすぎ、運動不足が原因
  • 子宮がん:ホルモンバランスの乱れやストレスが影響

がんは「遺伝だから仕方ない」と思われがちですが、実は生活習慣の改善で予防できる部分も多いのです。

食べ物を見直そう―がんのリスクを高める習慣とは?

あなたの食卓に、次のような食品が頻繁に登場していませんか?

リスク要因関連がん50代女性へのアドバイス
アルコール乳がん・大腸がん・肝臓がん閉経後の女性はアルコールの影響を受けやすいため、飲むなら週1~2回までに
赤身肉・加工肉大腸がんハムやベーコンを控え、魚や豆腐にチェンジ
塩分の多い食事胃がん味噌汁は減塩タイプ、漬物・塩辛・干物などは少なめに
甘いもの・白米など肥満→がんご飯は“少しだけ雑穀入り”がおすすめ。パンも摂りすぎない
サプリの過剰摂取肺がん・前立腺がん栄養は「食品から」が基本。サプリメントからのβカロテンやカルシウムの過剰摂取に注意

体を守る栄養素―50代女性にうれしい予防パワー

がん予防のカギは、「抗酸化」「免疫力アップ」「ホルモンバランスの安定」です。

栄養素働き食品例
食物繊維大腸がん予防玄米、海藻、きのこ、豆類
イソフラボン女性ホルモンの補助納豆、豆腐、味噌
カルシウム&ビタミンD骨と免疫力の強化牛乳、チーズ、しらす、干ししいたけ
ポリフェノール抗酸化作用緑茶、ブルーベリー、大豆、赤ワイン(少量)
オメガ3脂肪酸炎症抑制サバ、イワシ、えごま油

特におすすめは「イソフラボン」です。

イソフラボンは、更年期で減少する女性ホルモン(エストロゲン)と似た働きをするため、ホルモンバランスの乱れを整え、乳がんのリスクを抑える効果があると期待されています。

がんから体を守る―今日からできる4つの習慣

①ウォーキングを習慣に
 1日30分の散歩からスタート。家事の途中、家の中での階段や買い物中の“ながら運動”でもOK!です。幸せホルモンのセロトニンの分泌を助けるので、がん予防になります。

②質の良い睡眠を
 免疫力を上げるには、質のいい睡眠が不可欠。逆に睡眠不足は免疫力を低下させ、がんリスクをあげることがわかっています。スマホは寝る1時間前には見るのをやめ、7時間程度の睡眠を確保しましょう。

③ストレスを減らす
 ストレスがホルモンバランスを乱し、乳がんや子宮がんのリスクを高めるため、心のモヤモヤは、書き出す・話す・歩くなどで外に出してあげましょう。ウォーキング、ヨガ、入浴や趣味の時間を大切に。

④40℃前後のぬるめのお風呂でリセット
 入浴は“体と心のメンテナンス時間”。40℃前後のお湯に10~15分つかると、免疫力アップ効果にもつながります。お気に入りの入浴剤やアロマをプラスして、1日をやさしく終えましょう。



50代女性は、ホルモンバランスや体の変化に合わせたがん予防が大切
です。毎日の小さな積み重ねが、未来の健康の礎となります。

まとめ、50代からのがん予防は毎日の積み重ねが大切

  • アルコールや加工肉、糖分は控えめに
  • 大豆製品(イソフラボン)や海藻、野菜、果物を意識して摂る
  • 「少し歩く」「早く寝る」ことを意識し、適正体重をキープ
  • ストレスをためない、自分に優しい時間をもつ
  • 心も体もあたたまる入浴で血流アップ&リラックス

最初の一歩は、小さくていいのです。


「野菜を一品プラス」「エスカレーターではなく階段にする」など、できることから始めてみましょう。

【文:飯田みさ代/監修:管理栄養士・今井久美

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飯田みさ代

飯田みさ代

大人女子健康プロデューサー/ウォーキング講師

記者・編集者として日刊スポーツ新聞社に34年間勤務。紙面だけでなく、Webやモバイルサイトのコンテンツ制作にも長く携わる。ジュニアアスリートの食事を支える情報サイト「アスレシピ」では編集長を務め、成長期の子どもを持つ保護者、特に母親たちから多くの支持を集めた。

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