大人の病気

9月の「なんとなく不調」はなぜ?気圧・秋花粉にゆらぐ体を整える朝と夜の習慣

「天気が崩れると頭が重い」
「夕方になるとむくみが気になる」
「最近、鼻がムズムズする……」
そんな「なんとなく不調」を最近感じていませんか?

9月は、夏の暑さが落ち着く一方で、台風や大雨による気圧変化、朝晩の寒暖差、秋の花粉など、体調に影響する要素が重なりやすい季節です。今年は昨年と比較し、台風の発生件数が多く、台風や前線の影響による天候や気圧の変化が大きく、体調の変化を感じやすくなっている方もいるかもしれません。

このコラムを読んで下さっている世代は、女性ホルモンが大きく変化する時期。睡眠不足や忙しさも重なり、以前より体調の変化を感じることもあることでしょう。

秋の体調管理で意識したいのが、「何を食べるか」だけでなく「いつ食べるか」という時間栄養学の考え方も大切な要素です。他にどんなことに気を付けたら良いのか確認していきましょう。

気圧だけじゃない?「秋花粉」にも注意

台風や大雨が近づくと気圧が大きく変化します。耳の奥にある「内耳」は気圧の変化を感じ取るセンサーの一つと考えられています。

気圧が急に変化すると、その情報が脳に伝わり、自律神経の働きに影響を与えることがあります。自律神経は、心拍や血圧、体温などを調整しているため、バランスが変化すると、頭痛やめまい、だるさなどの不調を感じることがあります。

特に、台風や低気圧が近づくと短時間で気圧が変化するため、体が激しい変化に対応しきれず、いつもより体調の変化を感じやすくなることがあります。

そして、花粉症は春のみの症状ではありません。9月~10月頃は、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラなどの秋に飛散する花粉にも注意が必要です。

「春は平気なのに、秋になると鼻がムズムズする」という人は、秋の花粉が関係している可能性もあります。花粉が気になる時期は、外出後に衣服の花粉を払い、洗顔や入浴をするなど、食事以外の対策も取り入れましょう。生活に影響が出る症状がある場合は、早めに医療機関へ受診しましょう。

「夜は休む、朝は目覚める」を食事にも

私たちの体には体内時計があり、朝の光や食事などによって生活リズムが調整されています。
時間栄養学では、食事の内容だけでなく、食べる時間も食べる時間も身体のバランスに影響を与えると考えられています。


そこで意識したいのが、「夜は休む、朝は目覚める」というリズムです。
夜は、寝る前のスマートフォンチェックを少し早めに終えるように心がけましょう。夜間の強い光は、睡眠や体内時計に影響することがあります。夕食は、できれば就寝の2~3時間前までに終えるようにしましょう。就寝2~3時間前の食事が難しい日は、遅い時間に脂っこいものや量の多い食事をとりすぎないように。
朝はカーテンを開けて光を浴び、なるべく同じ時間帯に朝食を心がけましょう。食事も体内時計を整える手がかりになります。

朝の「3つ」で秋の体調をサポート

① たんぱく質
魚、肉、卵、大豆製品などを1品。たんぱく質は筋肉だけでなく、皮膚や細胞など、体をつくるさまざまな組織の材料になります。
40~50代は、運動習慣とともに、毎日の食事からたんぱく質を不足させないことも大切です。特に朝食でたんぱく質をとることは、時間栄養学の観点からも注目されています。朝食を含めた規則正しい食事は、体内時計を整え、生活リズムを保つことにもつながります。天候の変化による不調が気になるときこそ、まずは朝の食事内容も再度見直してみましょう。


② 食物繊維
秋の花粉など外からの刺激が気になる季節だからこそ、体の土台となる食生活も整えたいものです。気圧の変化などで自律神経が揺らぎやすい時期は、腸の働きにも目を向けてみましょう。腸の働きと自律神経は密接に関わっており、腸のコンディションを整えることは、毎日の体調管理にも大切です。

食物繊維の一部は腸内細菌によって発酵され、短鎖脂肪酸などがつくられます。腸内細菌の働きは、腸管の環境や免疫機能との関係も研究されています。
もち麦、大麦、さつまいも、わかめ、めかぶ、オクラ、キウイ、バナナなどを、いつもの食事に取り入れてみましょう。
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、30~64歳女性の食物繊維の目標量は1日18g以上です。まずは、毎食、主食・副菜・果物などから食物繊維を意識して摂ることから始めてみましょう。白米にもち麦や大麦を加えたり、野菜・きのこ・海藻のおかずを一品足すことで食物繊維摂取量を増やす底上げになります。


③ マグネシウム・ビタミンB群
マグネシウムは、神経情報の伝達や筋肉の働き、エネルギー産生などに関わるミネラルです。
ビタミンB群もエネルギー代謝など、体のさまざまな働きを支えます。
いわし、かつおなどの魚、豚肉、納豆、玄米、アーモンド、ほうれん等マグネシウムやビタミンB群を含む食品を、毎日の食事に取り入れるように意識しましょう。

「こまめな水分補給」を習慣に

9月は地域によってはまだ暑い日もあり、運動や外出で汗をかくことがあります。朝起きたら、常温の水や白湯などで水分補給するようにしましょう。日中もこまめな水分補給を心がけることが大切です。特に運動をする日は水分が不足しやすいため、運動前後の補給も意識したいポイントです。

体調管理に、特別なことを一度にたくさん始める必要はありません。まずは、今回紹介したことの中でできそうなことから一つ取り入れてみましょう。

「朝の光を浴びてたんぱく質を意識した食事をとり、日中は適度に体を動かす。夜は体を休ませる。」

そんな小さな習慣の積み重ねが、季節の変化と上手につき合い、心と体を整える土台になります。

秋の味覚も楽しみながら、無理なく自分のペースで、心弾む秋を過ごしていきましょう。

秋の体調管理について、こちらのコラムも参考にしてみてください。

https://mymitasu.com/adult-disease/imai-kumi20260806

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乳井美和子

乳井美和子

アレルギーと環境起因疾患から身を守るサポーター

管理栄養士。長年食物アレルギーなどのアレルギー疾患患者の食事や生活指導を行っている。食事や環境を整え、より豊かな暮らしに導くヒントを広める活動を展開中。

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