食文化

~旬を味わう~ 桑の実編 桑の実摘みから広がる、絹をめぐる一つのピース

草との戦いの合間に

5月に入ると合宿所の整備に毎週足を運びます。
宿泊があろうがなかろうが、です。
なぜ?と思われるかと思いますが一つは草が伸びるからです。
“雑草のようにたくましく!”などと
比喩に使われることもありますが、実際はきっと雑草の方がたくましい、とこれは私の実感です。

合宿所の入り口側から道の方を見ています。白い花はフランス菊。今満開です。わかりにくいですが確実に草が伸びてきています。

草刈り機だけではなく、ほおっておくとフェンスに絡みぐんぐん太陽に向かって伸びるつる系の葛、あけび。
これを剪定ばさみ片手にカットしていきます。

私に「お手並み拝見!」と挑戦状を送られているかのような気がするほどです。

初めての桑の実摘み

さて、その合間に
今回は「桑の実摘み」体験に行ってきました。
場所は中央道双葉ICスマートETC出口から約7分。甲斐市やすらぎ聖苑にほど近い丘の上。

こののぼりが目印。

このビニールハウスの中が受付です。桑の商品も販売しています。

桑の実摘み体験の初日の平日ということで数組がいたくらい。
甲斐市商工会がやっているイベントです。

体験は600円です。食べながら摘んでもよし、とのことでした。
1つの入れ物で200gくらい入ります、とのことで
もし追加が欲しければそこからは100g=100円で販売とのことでした。

ふむふむ・・・
そのまま食べるというよりはジャムだなと最初から考えていたので初めに聞いておきました。

さあ、始めるか、と
草刈り用に自分が使っているつば付き帽子をかぶり臨戦態勢に。

黒く熟したものを取ろうとして軽く触れただけでポトリ、と落ちてしまうものが多い。それくらい熟しているということです。

初日ということでたわわと実った桑の実、それも非常にまるまるとして大きな実はどんどんと容器に入り、
あっという間にパックはいっぱいに。
追加分の容器をまた受けとってそれもいっぱいになるのに時間はかかりませんでした。

166㎝の身長の私はかがんで中を歩きました。外側を歩くだけでも十分摘み取りはできます。このトンネル状の奥に山が見えました。

ものの30分ほどで体験終了!

桑の木が延々と広がる場所が非常に気持ちよく端まで歩きました。
なだらかな斜面に広がる桑畑そのはるか眼下に街が見えます。

駐車場の位置から見える景色。

そこから40分くらいで八ヶ岳に戻りましたが温度差がすごかったです。
7~8℃くらいは違うのです。

私の合宿所の入り口に自生している桑の木がありますがこちらはまだ全然熟していませんでした。
それくらい標高、気温、気候が違うのです。

桑の実ジャムを作ってみた

持ち帰った桑の実。マルベリーとも言います。
マルベリーなんて言うと妙に“シュッ”とした響きです。

それをすぐにジャムにしました。
実際は380gでしたが目安として400gのレシピを書きます。

380gでした。

桑の実(マルベリー)のジャム

桑の実 400g
砂糖 160g(材料の40%)
レモン汁 大1/2 (なくてもいいかも)

作り方

①桑の実は緑のへたをハサミで切ってざるに入れ軽く水で洗いほこりを流す。

へたをハサミで一つずつ切り、ざるへ。このまま水をかけてほこりを流します。

②洗った桑の実をステンレスの鍋に入れて砂糖を全量かけてそのまま1時間ほどおく。

こうして1時間ほど置くと砂糖が少し溶けてきます。

③②を火にかけ、木べらで全体を混ぜながら中火で30分程度煮て途中レモン汁を入れて緩いくらいで止めます。

桑の実でジャム、は初めてでしたが、ブルーベリーなどと明らか違うところがありました。なんと煮ていると糸を引くんです。

摘み取ったばかりの2時間後くらいに煮ているので痛んでるわけではありません。
“糸引くんだ~”
というのが今回の感想です。

ジャムってなんでもそうですが緩いかなくらいでも冷めると少し固くなるのでそこが難しいです。
でも自家用なわけですから、そう市販品みたいにならなくてもこれも良さではないかなと思います。

仕上がりは1瓶程度です。桑の新芽とともに写しました。仕上がりは実が残っています。細かくしたいならブレンダーが必要かなと思います。

桑の実は基本的に生は流通しません。(冷凍はあるようです)
そんなわけで生を食べてみる体験って貴重です。

桑の実摘み体験のご案内

桑の実摘み体験は期間が短いです。

ここでは今回の体験のご紹介をします。私が行った甲斐市商工会のイベントです。
予約はいりませんでした。

5月29日㈮~6月7日㈰まで
時間は10:00~15:30(最終受付は15:00)
一般:600円 小学生400円 幼児(6歳以下)無料、とのことです。

かなり日差しが強く暑いですから熱中症予防のために、帽子、冷たい飲み物は用意しましょう。

摘み取り園へのアクセス(商工会のチラシより)

中央道双葉スマートIC 下車約7分
中央道韮崎インターIC下車約15分
中央道甲府昭和インターIC下車約20分

カーナビ設定「山梨県 甲斐市 やすらぎ聖苑」を目指します。

ここからは私が探した行き方です。
甲斐市商工会のHPの「特産品のご紹介」というところで「チラシはこちら」とあるところをクリックするとイラスト地図が出ています。それを参考にしつつ、でもイラストだと土地勘ないと厳しいかも、ということでグーグルマップでも探しました。

グーグルマップで「桑の実つみ園」と検索するとやすらぎ聖苑のそばに出てくるかもしれません。
桑の実摘み園 アクセス情報 | 甲斐市商工会

絹をめぐるパズルのピース

3月の上田紬の見学から、蚕種業、製糸業について興味を持ち、
その後群馬県の富岡製糸場、桐生の織物博物館、を見学
5月半ばには織り体験。

ここ山梨県も神奈川県も昔は養蚕業が盛んだったようです。
桑の実摘み体験、という情報を入手して
気になり調べてこの桑の農園へ足を運んできました。

何気なく気になり調べたり見に行ったりしては一つ、またひとつと絹をめぐるパズルのピースがつながっています。
“50代の探求学習”は深くて面白いです・・・

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月野和美砂

月野和美砂

季節の手仕事で整える 食文化ナビゲーター

公認スポーツ栄養士・管理栄養士。元教員。八ヶ岳と行き来しつつ、神奈川県を中心にスポーツ栄養セミナー、子育て期の保護者向け講習会をリアル・オンラインで行う。鍼灸柔整専門学校で栄養学も担当し身近な話でわかりやすい!と好評。時短や簡便な料理が全盛な世の中でも、季節の手仕事や各地の郷土料理など“つくる楽しさを味わう”ことを大切にしたいと考えている。食を通してからだもこころも「整える暮らし」を提案する。

  1. ~旬を味わう~ 桑の実編 桑の実摘みから広がる、絹をめぐる一つのピース

  2. 〜旬を味わう~ わらび  八ヶ岳の春をいただく

  3. 旬を味わう ~たけのこ編〜 春の台所で知る、昔ながらの知恵とおいしさ

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