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~旬を味わう~ 草刈り編 安全に八ヶ岳を楽しむためのお勉強 今さらですが安全を学びました

八ヶ岳は草との戦い、と以前書きました。
今年は8月末からずっと雨でしたので、例年よりも気温が低くなるのが早まり、少し楽ではありました。
それでも、八ヶ岳での草刈りはちょっとやそっとでは終わりません。

夏場の2泊3日で毎回、疲労困憊に

10日ごとの2泊3日だと、着いた日と翌日に集中して草を刈ります。
着いた日は夕方。
その翌日は午前と午後。

草刈り機は主にガソリン式と充電の電池式がありますが、私が使っているのはガソリン式。
ガソリン式の方が、どうしても草刈り機本体の重さが重いようです。

エンジンをかけてから回転数を上げるのは右手側。
ちょうど自転車のブレーキのように握ると回転が上がります。
ある程度回転数を上げてから刈り始め、その手を緩めると回転が下がります。

ですから、刈っている最中はずっと握力を使い続けます。
着いた日はまだそれほどでもないのですが、翌日の午前・午後の草刈りは“修行”に近い(笑)。

夕方、日没近くになり、仕方なく終えるまで、休み休みとはいえ1日4時間くらい草刈り機だけでの作業です。

ふと思い出した「KAIZEN」


8月のコラムを出したあたりの時期が、ちょうど草刈りの疲労のピークでした。
草刈り後の筋肉痛が少し落ち着いて、筋肉痛ではない右前腕の張りや腰も治ってきたかと思いきや……
なんと、ぎっくり腰になってしまいました。

何とか自力で歩くことはできましたが、痛みに耐えきれず、すぐに鍼に行きました。
なぜなら、その2日後には遠征のために運転をする予定が決まっていたからです。
幸い、鍼は劇的に痛みを取り去ってくれました。

ただ、その鍼灸師の方には、
「草刈りによって相当の疲労が腕や腰に来ているようだから、時間を減らすこと。負担の軽減を図る作業環境の改善が必要では」
と指摘を受けました。

ふと、工業科の担任をしていた頃見かけた「改善」や「5S」などという言葉が浮かんできました。

このままでは、八ヶ岳に身体を壊しに行くようなもの。
それって、私が望んでいた八ヶ岳ライフではないじゃないか。
10年たったときに、腰が痛くて動けない二拠点生活なんていやだ。

そうだ。
草刈り作業の環境改善をしよう!
と、今さらながら調べだしました。

SNSの投稿の「正しさ」の判断がつかない


手近にあるのは、やはりスマホ。
「草刈り」などと検索していれば、おのずと草刈りの動画や投稿が次から次へと、ひっきりなしに出てきます。

「こうすれば作業は格段に楽に!」
「みなさんの草刈りが楽しいものになる」

そんな情報を見ていて、違和感を感じる場面にぶつかりました。

これって、“便利”で“楽”かもしれないけれど、
いざというときに“危険”なんじゃ……。

でも、草刈り機は自分の庭を刈るだけなら特に免許も必要なく、ホームセンターで購入した日から使用できます。
そのため私も10数年草刈りをしてきていますが、明確な判断ができない自分に気がつきました。
八ヶ岳の近所の方は、草刈り機の刃が足先にかかり、靴の上から足を切る大けがをしていました。
ニュースでは、草刈り機での死亡事故も時折聞きます。

そんなわけで、9月29日。
林業・木材製造業労働災害防止協会山梨県支部主催の「刈払機取扱作業者安全衛生教育」を受講してきました。

刈払機取扱作業者安全衛生教育

私のような一般人は少なく、業務で刈払機を使用する人が対象となる講習会のため、受講者は定員いっぱいの20名。
刈払機に関する知識はもちろん、作業の計画などもあり、現場で大人数を指揮する人が学ぶ内容も多くありました。

北杜市に事業所(合宿所)もありますし、神奈川県よりも山梨県の方が開催数が多く、また会場へ車で行かれるので山梨県で受講。

刈払機の選定のしかたや緊急離脱装置のこと。
肩掛けベルトだけでなく、ヘルメットやすねあて、耳栓や安全靴などの装備品の話もあり、あらためて安全に使用するための装備が不十分だとわかりました。

講師は、八ヶ岳のごく近い場所にある林業の事業所の方。
現場の話が盛りだくさんで、大変勉強になりました。
丸1日の講習の最後に修了証をいただき、その日を無事終えました。

講習日にもっていったお弁当。雨でもあり、途中でコンビニによるのも面倒なためお弁当にしました。

私の刈払作業の「KAIZEN」

講習を受けて、さっそく自分の作業を見直しました。(講習会以前に行ったこともあります)
・片側肩掛けハーネス → 両肩ハーネス
・腕の力で持ち上げて刈る → ジズライザーという底上げの器具を使用して、地面を滑らせるようにして刈る(ここまでは講習会までに完了)


・新たに購入したもの
 ①小石除けのフェイスガード
 ②固いすねあて

固いすねあては北杜市のホームセンターで見つけました。グリースも買いました。実はそういうメンテナンスしたことなかったのでした。


 ③刈払機整備用のグリース
 ・機器メンテのためのパーツクリーナーはこれから買う予定

ヘルメットも考えましたが、真夏は暑すぎるので、帽子にフェイスガードという選択にしました。
私はヘルメットは持っていませんが、講習会当日はほとんどの人がヘルメットを持参していました。

仕事として刈払機を使用する場合には、ヘルメットをはじめとする安全装備が重要であることも、今回あらためて学びました。

この講習を通して、SNSの動画や投稿にある「便利」についても、自分なりに○か×かを考える根拠を持つことができました。

地域の草刈りがボランティアになる理由

草刈り機持参で町内の草刈りをするなんてひどい、ちゃんとお金を払うべきだ、という投稿をその後SNSで目にしました。
でも、それは単純に「お金を払えばいい」という話ではないのだと、今回の講習を受講して知りました。

業務として刈払機を使用する場合には、安全衛生教育を受けることが求められます。
ですから、山林などへ救助に向かう防災ヘリの救助隊の中にも、この講習を受けている人がいるのだそうです。
知らないことって、まだまだあります。

八ヶ岳は朝は13℃くらいまで下がるようになりました。
あと1か月もすれば、かなり寒くなるでしょう。

あと1~2回の草刈りをしたら機械のメンテナンスをして、来春の出番まで刈払機はおやすみ。
私の本格的な「KAIZEN」の成果は、来シーズンに見られることでしょう。

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月野和美砂

月野和美砂

季節の手仕事で整える 食文化ナビゲーター

公認スポーツ栄養士・管理栄養士。元教員。八ヶ岳と行き来しつつ、神奈川県を中心にスポーツ栄養セミナー、子育て期の保護者向け講習会をリアル・オンラインで行う。鍼灸柔整専門学校で栄養学も担当し身近な話でわかりやすい!と好評。時短や簡便な料理が全盛な世の中でも、季節の手仕事や各地の郷土料理など“つくる楽しさを味わう”ことを大切にしたいと考えている。食を通してからだもこころも「整える暮らし」を提案する。

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