「体重は変わらないのに、お腹だけぽっこり…」
お酒は飲まないのに健康診断で『脂肪肝の疑い』って言われた…
そんな方はいませんか。
肝臓に脂肪がたまる「脂肪肝」は、お酒を飲む人だけの問題ではありません。
女性にも増えている「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)」は、放置すると肝硬変や肝がんのリスクもある怖い病気。しかも、自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行するのが特徴です。
今こそ、生活を少し振り返ってみましょう。
私もなるの?女性にも増えている「脂肪肝」
「脂肪肝」とは、肝臓に脂肪がたまりすぎた状態のこと。
「非アルコール性脂肪肝(NAFLD)」はお酒を飲まない人にも起こります。さらに炎症を伴うと「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)」へと進行し、肝硬変や肝がんのリスクが高まります。
こんな生活をしていませんか?
- 夕食が遅い&量が多い→食べてすぐ寝ると脂肪が蓄積
- ジュース・お菓子・果物が好き→糖分の摂りすぎは脂肪肝の原因
- 運動不足が続いている→脂肪を燃やす機会が減る
- ストレスで食べすぎる→血糖値が急上昇し、内臓脂肪が増える
体型が「普通」に見える人でも、内臓脂肪が多いと脂肪肝になりやすいので要注意です。
脂肪肝を放置するとどうなるの?
「脂肪肝って、ただの脂肪でしょ?」
そう思って放っておくと、
肝臓の機能がどんどん低下し、こんなリスクが…
- 肝硬変・肝がんにつながる
- 血糖値・コレステロール値が上昇し、糖尿病・動脈硬化の原因に
- 疲れやすくなり、免疫力が低下
しかも、脂肪肝の初期はほとんど自覚症状がないのが厄介なところ。健康診断で「脂肪肝の疑い」と言われたら要注意。すぐに生活習慣を見直しましょう。
脂肪肝を予防・改善する3つのポイント
①夕食の量と時間を見直す
脂肪がたまりやすいNG習慣
❌夕食が遅い(寝る直前に食べる)
❌ご飯やパンを食べすぎる
❌甘いもの(お菓子・果物)を夕食後に食べる
改善ポイント
〇寝る2~3時間前には食事を終える
〇夕食は腹八分目を意識する
〇食べる順番を工夫(野菜→たんぱく質→炭水化物)
②脂肪を燃やす運動を取り入れる
運動不足は脂肪肝の大敵です。脂肪を燃やす「有酸素運動」と、筋肉を増やす「筋トレ」の組み合わせが効果的です。
おすすめ運動
〇ウォーキング(1日30分が目標)
〇スクワット(太もも・お尻の大きな筋肉を動かす)
〇家の中でできるステップ運動やダンスも◎
「忙しくて時間がない…」という人は、エレベーターを使わず階段を使う、家事をしながら足踏みするなど、生活の中で動く習慣を増やしましょう。
③肝臓に優しい食事を心がける
脂肪肝を改善するには、「肝臓の脂肪を減らす食事」が大切です。
積極的に摂りたい食材
〇たんぱく質(肉・魚・卵・大豆製品)→筋肉を増やし、代謝をアップ
〇食物繊維(野菜・海藻・きのこ)→血糖値の上昇を防ぎ、脂肪の蓄積を防ぐ
〇オメガ3脂肪酸(青魚・ナッツ・アマニ油)→肝臓の脂肪を減らす
控えたい食材
❌ジュース・菓子パン・アイスクリーム(糖質が多い)
❌スナック菓子・揚げ物(脂質が多い)
❌加工食品・レトルト食品(食品添加物が多い)
脂肪肝を防ぐために今日からできること
まずはこの3つから始めよう。
✅夜遅い食事をやめて、腹八分目を意識する
✅1日30分のウォーキングorスクワットを習慣にする
✅ジュース・お菓子を減らし、たんぱく質と野菜をしっかり摂る
「私はお酒を飲まないから大丈夫」と思っていても、食生活や運動習慣が乱れると、脂肪肝のリスクは高まります。
大切なのは、日々の小さな積み重ねです。健康診断で脂肪肝の指摘を受けた方も、今から生活習慣を改善すれば、肝臓はしっかり回復します。
今からでも遅くありません。肝臓にやさしい生活を意識して、これからの毎日をもっと元気に過ごしましょう。
【文・飯田みさ代、監修・今井久美】
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