メロンやスイカが美味しい季節になりましたね。果汁たっぷりで爽やかな甘さのフルーツは、夏の暑さを癒すごほうびのような存在です。
でも、「買ってすぐに食べたら、ちょっと早かった…」という経験、ありませんか?
メロンのある部分を見るだけで、食べごろがひと目でわかるポイントをお伝えします。
ひと目で分かる食べごろの見分け方
このメロンが食べごろかどうかは、「軸の色」に注目してください。
・軸が茶色く乾いている → 今日が食べごろ!
メロンのつる(または巻きひげ)が茶色く乾いていれば、しっかり熟していて、香り・甘みともにピークを迎えています。食べる2~3時間前に冷蔵庫で冷やすと美味しく食べられます。
・軸が緑色 → 2〜3日後が食べごろ
まだ若い状態なので、常温で追熟させることでぐっと甘さが引き立ちます。

メロンは冷やしたらダメ?
軸が緑色のメロンを冷蔵庫で冷やすのはNGです。追熟が止まり、甘みが育ちません。
まずは常温で熟すのを待ち、軸が茶色くなったら冷やして食べるのがベストです。
同じ品種なのに価格が違うのはなぜ?
スーパーで並ぶメロンを見比べると、同じ品種なのに価格差があることがあります。その理由には、以下のようなものがあります。
① 収穫タイミングと熟度の違い
完熟に近い状態で収穫されたメロンは、甘みが強く品質も安定。その分やや高めの価格に。一方、追熟を前提に少し早めに収穫されたものは、比較的安価に出回ります。
② 見た目の美しさ(ネットの入り方)
メロンの皮に美しく細かい網目模様(ネット)がしっかり入っているほど、高品質とされ、価格も上がります。
③ 育て方や産地の違い
ハウス栽培・露地栽培の違いや、ブランド産地・農家のこだわりにより、味にも価格にも差が出ます。
④ 大きさ・重さの違い
見た目が似ていても、重量が違う場合があり、その分価格に差が出ます。
“軸チェック”でメロンをお得に楽しむ
軸が緑色でまだ若いメロンは、比較的お手頃な価格で売られています。追熟させてから食べれば、味もコスパも◎ということです。
つまり、軸の色から完熟度を見極める「目利き力」があれば、高級メロンにも負けない味を、自宅でお得に味わうことができるのです。旬の味を何倍にも楽しむためには、ちょっとだけ気を配りましょう。
軸以外の“食べごろ”サインもチェック!
軸以外にも食べごろチェックポイントがあります。
・お尻の部分(地面に接していた面)が黄色やクリーム色になっている
・甘い香りが立ってきたら熟してきた証拠
・軽く叩くと「ドン」と低く響く音がする
・お尻の部分を押してみてほんのり弾力がある

メロンは果物?栄養はあるの?
メロンはデザートとして食べられることが多いので、果糖が多いのでは…と敬遠する方もいるかもしれませんが、約90%が水分で、むくみ解消に効果的なカリウムが豊富です。カリウムは余分な塩分を排出する作用もあるので、高血圧や肥満予防の効果も期待できます。「赤肉」のものには、抗酸化作用のあるβ-カロテンも多く含まれています。
メロンは1年生の草本植物であり、栽培方法が野菜と同様のため、農林水産省の生産統計では「野菜」として扱われる一方で、「果実的野菜」として分類されることもあります。青果市場での取り扱いや、栄養学上の分類では果物あるいは果実。総務省の家計調査では、イチゴやスイカなどと同様に、「果物」として扱われています。
出典・参考文献:
春・夏の旬くだものメロン(JAグループ)
各農協・産地の直販サイト解説ページなど
【飯田みさ代】
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